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活動報告

2025/12/3

「ハイパワーオプティクスセンター」建設起工式 2025年12月3日

【概要】
 株式会社オカモトオプティクス(本社:神奈川県横浜市)は、大阪大学レーザー科学研究所およびルーマニア極限レーザー核物理研究所(ELI-NP)と共同で、高性能光学素子の研究開発を行う施設  「ハイパワーオプティクスセンター」を設立いたします。
 また、2025年12月3日(水)、ルーマニア開発・公共事業・行政大臣 アッティラ=ゾルターン・チェケ閣下のご臨席のもと、同センターの建設起工式を執り行いました。

建設起工式会場 署名文書をカプセルに封入する様子

建設起工式会場 署名文書をカプセルに封入する様子

カプセルを地中に埋める様子

カプセルを地中に埋める様子

署名文書

署名文書

【背景と詳細】
 光技術は社会や産業を支えてきた重要な基盤であり、レーザー核融合や宇宙デブリ対策、先端材料開発などに用いられるパワーレーザーは、その中心的な存在です。 これらの研究を成立させるうえで、光学素子の性能は欠かせません。オカモトオプティクスは長年、高性能オプティクスの供給を通じて国内外のレーザー研究を支えてきました。
 大阪大学レーザー科学研究所(阪大レーザー研)は世界有数のパワーレーザー研究拠点であり、独自開発の装置を用いて国際的な研究を牽引しています。 また、ルーマニア・マグレレ市の極限レーザー核物理研究所(ELI-NP)は欧州の中心施設として、世界から研究者が集まる国際拠点です。
 当社は1960年代から阪大レーザー研向けの大型レーザーオプティクスを手がけ、激光XII号、LFEX、SENJUレーザーなど主要プロジェクトに参画してきました。 この実績は、阪大レーザー研が2017年にELI-NPと協定を結ぶ際にも活かされ、当社は国際レーザー研究と深い連携を続けています。
 こうした背景から、当社と阪大レーザー研、ルーマニアELI-NPの三者が協力して設立するのが「ハイパワーオプティクスセンター(COMP)」です。 2023年3月には、首相官邸において岸田総理(当時)とヨハニス大統領(当時)の立会いのもと覚書が交わされ、両国が支援する国際プロジェクトとして正式に始動しました。
 COMP の誕生は、当社が培ってきた光学製造技術を世界へ広げ、次世代レーザー分野の新たな供給基盤を築く大きな転機です。 オカモトオプティクスはこれからも、パワーレーザーの進化を支える光学パートナーとして国際的な役割を果たしてまいります。

ELI-NPに併設される工学センター外観図(仮)

ELI-NPに併設される工学センター外観図(仮)

 今回起工したCOMPは、ELI-NPキャンパスに隣接した地上2階建て、延床約2000㎡の施設で、クリーンルーム、研磨設備、コーティング設備など、 ハイパワーオプティクス開発に必要な設備を全面的に導入します。建設費はルーマニア政府が60億円規模で拠出し、国家戦略の一環として整備されます。
2025年12月3日に行われた起工式には、ルーマニア政府関係者、大阪大学、ELI-NPの研究者とともに、当社代表取締役社長の岡本隆幸も出席し、三者協力による新たな拠点の始動を確認しました。
当社は本センターにおいて、新しい高耐性オプティクスの研究開発と量産体制の確立に取り組みます。大阪大学側からは田中和夫特任教授(前ELI-NP所長)、實野孝久特任教授が研究者として参画し、 機器導入から製造プロセス最適化までを支援します。
また、当社と長年共同研究を進めてきた相川脩研究員がセンターの専属として現地研究者と連携し、実際の製造業務にも深く関与していきます。
ハイパワーオプティクスセンターCOMPは、当社の技術力を国際舞台で発展させるだけでなく、世界が求める次世代オプティクスの供給拠点として、 レーザー技術の未来を切り拓く重要な役割を果たしていくことになります。
オカモトオプティクスは、これまで日本のレーザー開発を支えてきた経験を活かし、本プロジェクトを通じて世界の光学技術の進展に寄与してまいります。

集合写真

起工式に御列席の皆様による集合写真



ギャラリー
https://www.okamoto-optics.co.jp/activity/005.html



株式会社オカモトオプティクス

本社工場

神奈川県横浜市磯子区原町8番34号

氷取沢工場

神奈川県横浜市磯子区氷取沢町67番